推薦図書

フランス語初学者向けと、大学院生向けの推薦図書を以下に掲げます。

推薦図書(言語文化科目受講者向け)

大学では新しい外国語との出会いがあります。新しい言語を学び始めるのと同時に、その言語に支えられて生まれた文化にもぜひふれてみて下さい。言語学習への意欲を高めることにもなりますし、学生らしい知的な生活へ踏み出すことにもなるでしょう。
2016年春、名古屋大学生協南部書籍部で外国語担当教員の推薦図書を店舗に揃える催しがありました。POP 広告の推薦文は推薦した教員が書きました。私が推薦した二冊を推薦文とともに以下に掲げます。また、このページでは別に一冊推薦図書を追加しました。こちらで推薦文を読んで、ぜひ実物を手に取ってみて下さい。
(画像はそれぞれの本の出版元のホームページから借用しました。)

サンテグジュペリ『星の王子さま』(稲垣直樹訳)平凡社ライブラリー

星の王子さま(平凡社)

王子は遠い自分の星で愛した花を思い出して言います。
「大事なものというのはねえ、目には見えないんだよ… 花のことと同じだよ。どこかの星に咲く花を君が愛したら、夜、空を見上げるのは、楽しいよ。満天の星という星に花が咲くんだよ」(稲垣直樹訳)。
作者自身による挿絵も秀逸。いずれはフランス語で!

『ランボー全詩集』(宇佐美斉訳)ちくま文庫

ランボー全詩集(ちくま文庫)

あれが見つかった
何が? 永遠
太陽と溶けあった
海のことさ
(『地獄の季節』より、宇佐美斉訳)
ランボーは10代末の数年だけ詩作した19世紀後半の早熟の詩人。この一節はヌーヴェル・ヴァーグの映画監督ジャン=リュック・ゴダールの代表作でも引用された。原語にも挑んでフランス語の美しさも感じてほしい。

カミュ『異邦人』 (窪田啓作訳)新潮文庫

異邦人

養老院で亡くなった母親の葬儀の翌日は休日だった。「昨日の一日で疲れていたので起きるのがつらかった。ひげをそるあいだ、これから何をしようかと考え、泳ぎにゆくことに決めた」。青年は海辺で女性に再会し、自宅に泊める。後日人を射殺し、照りつける「太陽のせい」と語って死刑を宣告される。社会通念に反する「よそ者」を描ききった名作。

(2016年5月)

 

推薦図書(大学院生向け)

  1. Arthur O. Lovejoy, The Great Chain of Being, 1936 (Harvard University Press) [邦訳、アーサー・O・ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』(晶文社)]
  2. Paul Hazard, La pensee europeenne au XVIIIe siecle – De Montesquieu a Lessing, (1946) (Fayard) [邦訳、ポール・アザール『十八世紀ヨーロッパ思想 モンテスキューからレッシングへ』(行人社)(版元品切)]
  3. 平島正郎、管野昭正、高階秀治『徹底討議 19世紀の文学・芸術』, 1975(青土社)
  4. Ernst Robert Curtius, Essai sur la France (traduit de l’allemand), 1932 (Editions de l’Aube : l’Aube poche, 7) [邦訳、クゥルツィウス『フランス文化論』(みすず書房)(版元品切)]
  5. Rene Descartes, Discours de la methode, 1637 (GF FLAMMARION); Les passions de l’ame, 1649 (GF FLAMMARION) [邦訳、デカルト『方法序説・情念論』(中公文庫)]
  6. Voltaire, Lettres philosophiques, 1734 (GF FLAMMARION) [邦訳、ヴォルテール『哲学書簡』(中央公論・世界の名著)]
  7. Condillac, Essai sur l’origine des connaissances humaines, 1746 (ALIVE) (actuellement epuise) [邦訳、コンディヤック『人間認識起源論』(岩波文庫)]
  8. Jean-Jacques Rousseau, Discours sur l’origine de l’inegalite parmi les hommes, 1755 (GF FLAMMARION) [邦訳、ルソー『人間不平等起源論』(岩波文庫)]
  9. Stendhal, De l’amour, 1822 (GF FLAMMARION) [邦訳、スタンダール『恋愛論』(新潮文庫)]
  10. Jacques Derrida, L’archeologie du frivole, 1973 (Galilee) [邦訳、ジャック・デリダ『たわいなさの考古学』(人文書院)]
  11. Michel Foucault, La volonte de savoir, Histoire de la sexualite 1, 1976 (Gallimard : TEL) [邦訳、ミシェル・フーコー『性の歴史1 知への意志』(新潮社)]
  12. Roland Barthes, L’Empire des signes, 1970 (Flammarion) [邦訳、ロラン・バルト『記号の国』(みすず書房)]
  13. 浅田彰『構造と力』, 1983(勁草書房)

(2006年9月)

フランス・ブルターニュ地方カルナックの列石。
手前の道路脇にはテーブル状に組まれた石であるドルメン Dolmen も見える。
(「先史遺跡から考えるフランス人の文明観」を参照のこと)